興味ある話題ですよね、、、一言に作家事務所っていうけど実は色んなスタイルの事務所があるんです。トミー爺が以前働いていた作家事務所には編曲家、作曲家、エンジニア、作詞家、アーティストなどが所属していました。
その中でトミー爺の担当は編曲家3名、作曲家2名、作詞家1名のマネージメントをやっていました。その仕事内容としては編曲家に関しては直接的なマネージメント業務にプラス、その編曲家が関わっているプロジェクトの制作コーディネートなどをしていました。
つまり作家事務所って所属している作家さんの仕事環境の整理、マネージメントをしながらそこから発生する色んな仕事をして売り上げを稼いでいく仕事なんです。
イコール稼げる作家さんと組みたいですよね…その変を知る事で全体像が見えてくると思います。
作家事務所ってどんなとこ
・作家とマネージメント手数料
・作家事務所の営業力を頼るな
・稼げる作家と組みたがる
・沢山払って沢山仕事をもらう
作家事務所の収入源は作家の売り上げ(印税や編曲料)から決められた管理料(マネージメント手数料、略して「マネ手」)をゲットするのが作家事務所の仕事です。
作家は事務所から作品募集の情報を獲得する。
事務所は作家の提出作品が採用された時にマネ手を獲得できる。
このようにお互いに採用されないと1円にもならない…ある意味「持ちつ持たれつ」の関係ですね
作家事務所と組むときに過度な期待をしないようにしましょう。なぜかというとトミー爺がマネージメントをしていた時代と違って飛び込みで営業かけることが出来なくなっているからです。
ですので事務所と組むメリットとして、その事務所が持っているネットワークが重要になります。
〇〇系に強い…そんな風に作家事務所ごとに色があるはず、それを調べて自分の個性、得意分野と合致する事務所さんを選ぶことがポイントになるかな
作家事務所は作家の作品が採用されないと利益にならない…と書かせてもらいましたね、つまり作家事務所は下記のような作家と組みたがります。
・採用率の高い作家さん
・クライアントを持っている作家さん
つまり作家事務所としては即戦力がある作家と組まないと利益にはつながらない…厳しい言い方するけどこれは事実です。逆に作家側からすると沢山のネットワークを持っている作家事務所でないと組むメリットがないことになりお互い様ですね。
最近、事務所登録ができた音楽仲間が言っていましたが、事務所さんからは「採用率が高い作家としか組まない」と言われた…という話でした。
マネ手の考え方をここで伝えておきます。作家にとってマネ手は「営業費」だと考えてください。イコール税金対策にもなります。作家って物を仕入れて製品を作って売る…みたいな仕事スタイルではないので確定申告をする時の経費に該当するのが少ない。あんまり売り上げが無い時は心配する事ではないのですが、ヒット曲を持った時に経費が少ないのがネックになりますね。
その時に役に立つのが事務所に支払うマネ手です。
最初の時は印税の取り分50%:50%を要求される事があります。
実績を積んでくると作家70%:事務所30%に変更されるケースもあります。
例えば、作品がヒットして1000万の印税が入ってきたとしますね。
どこの事務所にも所属していければ作家の収入が1000万ということになり、必要経費をどのくらい計上できるか?ですが最悪そのほとんどが収入になる。
作曲家の場合高い機材を購入したとしても減価償却で数年に分けて経費計上することになる、作詞家の場合、高いPCを買ったとしてもしれていますね。
そうすると最悪収入の半分くらいは所得税として徴収され、翌年の市県民税、住民税が跳ね上がる…こんなことになります。
ただ、マネ手って100%経費として認められます。
そう考えると沢山マネ手を支払って、事務所からは良質な仕事をもらえる…そんなギブ&テイクの関係を築くのがベストだと思います。